2024.08.21
interfm Green Jacket 加賀屋ゴルフpresents タッド尾身 1minute Golf English
今朝のShort Game Clinic/『パターが苦手な人』は、Check the slope up or down first/「上りか下りかをはじめにチェックしよう」
2024.08.21
今朝のShort Game Clinic/『パターが苦手な人』は、Check the slope up or down first/「上りか下りかをはじめにチェックしよう」
2024.08.07
「教えて!Nory」
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
先日、一人予約でラウンドした時の話ですが、同伴メンバーにスピードゴルフ競技者がみえました。
流石にスムーズなゴルフでショットもフォームも綺麗で、キビキビしていて気持ちの良い方でした。
その日はスピードゴルフの様に走ることはなく、普通にラウンドされていました。
クラブはドライバー、アイアン1本、ウェッジ1本、パターの4本のみで白ティーから74であがられました。
ただグリーン上でパター以外の3本を脇に挟みパットしていました。時短のためだと思われます。
そこで質問です。
ショットの時、脇に何かを挟んで打ってはペナルティーがつくと覚えています。
パターの時も同様では?
スピードゴルフでは違うのでしょうか?
また、ピンを抜いて左手に持ち右手でパットするのは
ピンが地面についていなければノーペナルティーと覚えていますが、
正しいでしょうか?
【解説】
ご質問ありがとうございます!
スピードゴルフのルールについては分かりませんのでお答えできませんが、
通常のゴルフ規則ではその行為により
潜在的な利益を得ているか否かで裁定は変わります。
例えば、
プレーヤーが時短のためにクラブを脇に挟んでパットしたのであれば、
潜在的な利益は得ていないので罰なしと裁定します。
ところが脇にクラブを挟むことによって、
脇が締まってスイングに安定感が増すという理由であれば、
規則4.3の違反で1回目は2罰打、2回目は失格となります。
規則4.3aは「認められる、または禁止される用具の使用」に関して書かれており、
ここには「プレーヤーはラウンド中に自分のプレーを援助する用具を使用することができる。
ただし、ストロークを行うときに異常な方法でクラブや球などの用具を使用して
潜在的な利益を生み出してはならない」と書いてあります。
この「異常な方法」とは、
意図された使い方とは根本的に異なる方法や、
ゲームをプレーすることの一部としては
通常は受け入れられない方法を意味します。
今回のようにクラブを脇に挟んでストロークをすることは、異常な方法と言えます。
それ故、潜在的な利益を得たと裁定されれば違反となります。
では、時短の為ならパットをする都度、
クラブを脇に挟んでも問題はないのかと疑問が湧くと思います。
ゴルフはスピードゴルフと違い、1秒を争う競技ではないので、
時短のためにクラブを脇に挟む必要がありません。使わないクラブがあれば、
グリーン脇に置くか、キャディーさんに渡してからパットするのが自然です。
もしパットをする都度、他のクラブを脇に挟んだのであれば、
同伴プレーヤーからクレームされる可能性があります。
またレフェリーも、時短と告げられてもそれが毎ホールとなると、
潜在的な利益のためではないかと疑いかねません。
それなので、紛らわしい行為は避けるべきである注意を促します。
また最後のご質問ですが、
ピンを抜いて左手に持ち、右手でパットするのは無罰です。
ただし、自身のスタンスを安定させる目的で
旗竿の先端を地面につける行為は違反となるので
注意が必要です。(詳説13.2b(1)/1)
2024.08.07
今朝のShort Game Clinic
『ショートパットが入らない人』は、Concentrate on your alignment 100%
「アライメントに100%集中しよう」
2024.07.29
入れ替わったスコアカード
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
CTBCレディースオープンは台湾の桃園国際空港の近くに位置するオリエントゴルフ&CCで開催され、
JLPGAのステップ・アップ・ツアーと台湾女子プロゴルフ協会(TLPGA)が共催する特別競技です。
その大会競技終了後の出来事です。
あるプレーヤーは競技の最終成績表に記載されていた自身のスコアに誤りがあることに気付きました。
そのプレーヤーは最終日に75でホールアウトしたはずが、その日一緒に回った同伴プレーヤーの
78のスコアが記載されていて、2人のスコアが逆になっていました。
その2人のプレーヤーは、最終日に2サムで回っており、
スタートテントでお互いに本人の名前が書かれたスコアカードを、誤って手渡されていたことに気が付かず、
プレーヤーのスコアがそのマーカーのスコアカードに記録され、そのマーカーのスコアが
そのプレーヤーのスコアカードに記録されたものを提出していました。
その事実が大会終了後にJLPGAの事務局に伝えられ、ホテルに戻ったばかりの委員会に連絡がありました。
事務局は、過少申告してしまったプレーヤーは失格になるのではないかと心配しましたが、そうではありません。
規則上、このケースの誤りの本質は運営上の問題となるので、罰は付かず、
また訂正を行うための時限もありません。(詳説3.3b/2)
つまり大会終了後にこのような誤りが発覚しても、
スコアカードの名前と成績表のスコアを修正すればよいだけとなります。
本来、スコアカードに署名漏れやスコアに誤りがあると罰が付きますが、
今回、2人のプレーヤーのスコアカードにはプレーヤーの署名とマーカーの署名があり、
正しいホールのスコアが記入されていました。
唯一の誤りがそのスコアカードに指定されていたプレーヤーのスコアが記録されず、
マーカーのスコアが記録されていたことです。
これは正しい情報がスコアカード本来の記入場所以外のところに誤って記入されただけで、
その情報は依然として受け入れられます。
競技は終了していたものの、プレーヤー2人は委員会に
どちらのスコアカードがプレーヤーのものなのかが伝えられた時点で、成績表の修正がされました。
2人のプレーヤーと関係者一同は、皆「ほっ」と胸を撫で下ろした一件でした。
2024.07.22
「教えて!Nory」
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
タケさん、ダブルのーりさん、おはようございます。
1つ質問ですが、ワールドレディースの2日目、
櫻井ココナッツちゃんのティーショットが右の林に打ち込まれて、
ボールがどこかに引っかかって地上に落ちてこなかったので、そのボールを発見するためだと思いますが、
櫻井プロのキャディーさんがペットボトルをボールが有ると思われるところに向かって投げ上げているのが
TV画面で放映されていました。
その結果、ボールが落ちてきたらそのボールはセーフあるいはインプレーとして、
そのままプレーを続けることができるのでしょうか?
ペナルティーとかは発生しないのでしょうか?
実際、心那プロはティーイングエリアに戻って打ち直しました。
ご教示のほどよろしくお願い致します。
【解説】
ご質問ありがとうございます!
球が木の上に止まってしまった場合、プレーヤーは球を確認する合理的な行動として
ペットボトルを投げて木の上に止まった球を落とし確認することは認められます。(規則7.1a)
その結果、木から球が落とされプレーヤーの球が動かされたとしても罰はありません。(規則7.4)
本来でしたら、プレーヤーはその球をリプレースしなければなりませんが、
1罰打でアンプレヤブルの球として直接救済することもできます。
この場合、アンプレヤブルの球としての救済措置は3つの選択肢があり、
木の上に止まっていた球の箇所の真下の地面を基点としたラテラル救済(規則19.2c)、
元の球の箇所とホールを結ぶ線上で元の球があった箇所よりホールに近づかない後方線上の救済(規則19.2b)、
そして櫻井選手がとったストロークと距離の救済(規則19.2a)です。
木の上に止まった球の確認方法については、楽天GORAルール・ザ・ワールドのバックナンバーで
2022年11月12日にもカバーしていますので、ご参照いただけますと幸いです。
2024.07.22
今朝のShort Game Clinic/『ロングパットが苦手な人』は、Hit the ball while looking at the cup 「カップを見ながら球を打とう、と言うかラインを見ながら」
2024.07.08
「教えて!Nory」
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
先日、とある競技で、サブグリーンにオンして、グリーンの外へのドロップする際、
グリーンのカラーか、カラーじゃないかで
キャディーとプレーヤーとで見解が異なるケースがありました。
カラーも避けてのドロップが必要になるローカルルールなのですが、
カラーとわかるような明確なカットがされていないゴルフ場では、
フェアウェイの一部とみなされ、ドロップ可との意見も。
一応、そこから、2ボールでプレーし、後で、競技委員に確認したら、
カラーではなくドロップ可のエリアだということでしたが、キャディーは違う見解でした。
プロがトーナメントで使うようなゴルフ場でも、
このようなケース(カラーが曖昧)があったりするのでしょうか?
【解説】
ご質問ありがとうございます!
回答から申しますと、JLPGAの競技でも目的外グリーンとそのカラーの縁が曖昧なときがあります。
中には、目的外グリーンなのかそうでないのかがわからなくなってしまっているものもあります。
そのような時は、キーパーにお願いして
グリーンであることがはっきりとわかるように芝を刈っていただきます。
プレーヤーが救済するのに困らないようにするためです。
JLPGAは目的外グリーンからの救済の際、カラーからのプレーを禁止していないため、
完全な救済のニヤレストポイントはそのグリーンに隣接するカラーになり、
そこからストロークを行うとディボット跡ができることがあります。
それを防ぐ目的として、コースにより、目的外グリーンからの救済で
カラーからのプレーを禁止するローカルルールひな型D-4を採用しているのでしょう。
このようなローカルルールを採用するときは、
目的外グリーンの縁から、例えば2クラブレングスなどの距離や区域を明記し、
その拡大された区域を目的外グリーンの一部として扱います。
今回のケースはカラーの部分が目的外グリーンの一部と見なされる一方で、
カラーとフェアウェイの境がわからない場合は、その場でレフェリーを呼ぶことをお勧めします。
それが難しい場合は、ご質問者様のように2つの球をプレーすることですが、
完全な救済のニヤレストポイントを決める際に、
おそらくこの辺りが境であろうというプレーヤーの合理的な判断は、規則1.3b(2)により受け入れられるため、
例え間違った場所でプレーしていたとしてもプレーヤーに罰が課されることはないでしょう。
そしてコースや競技を運営する側も、このようなローカルルールを採用する場合は、
混乱を招かないよう目的外グリーン周辺の境を明確にしておくべきです。
ご参考にしていただければ嬉しいです。
2024.07.02
ストロークしたら球が2つ飛んでいった
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
これは昨年起こった出来事です。
プレーヤーは、パー5のティーショットを右ラフに打ちました。
そこからセカンドショットを打とうとしたのですが、ラフが深かったため、
アイアンでフェアウェイに出そうと決めました。
しかし、実際にストロークをしたところ、球が2つ飛んでいったのです。
1つはフェアウェイに向かって120ヤード飛んでいき、
もう1つは30ヤードほどゴロゴロと転がっていきました。
プレーヤーは、ラフが深かったせいで本人の球の下に別の球が潜っていたのを知らずに、
一度のストロークで2つの球を同時に打ったのでした。
びっくりしたプレーヤーはすぐにルーリングを要請しました。
本人は自分の球以外の球をプレーして誤球の罰打が付くのではないかと心配になったのです。
しかし幸いなことに、このケースでは誤球とはみなされず罰なしの裁定となりました。
それは自分の球をストロークしたまでで、
その下に隠れていた別の球の存在を知らなかったからです。
プレーヤーはその別の球に対してプレーする意思はなく、偶然にクラブが当たったとみなされます。
なお、自分の球に対して行ったストロークはカウントされるため、
120ヤード飛んでいった球でプレーを続けることになりました。(旧裁定集15/2)
もし、そのプレーヤーがストローク前に自分の球の下に潜っていた別の球の存在に気付いた場合、
罰なしで救済を受けることができます。
これは実際に今年のヤマハレディースであったルーリングですが、
8番ホールでプレーヤーの放ったティーショットが、
フェアウェイで球が丸ごと見えなくなるほど地面に深くくい込んでしまい、
その球を3分以内に見つけることができずに紛失となりました。
その後、同じホールで後続組のプレーヤーの放ったティーショットが、
偶然にもその深くくい込んだ球のすぐ前に止まりました。
プレーヤーは、地面に埋まっている球を取り除き、
その際に本人の球が動かなかった為、そのままプレーを続けました。(規則15.2a(1))
2024.07.02
今朝のShort Game Clinicは『残り50ヤードでショートする人』は、Extend your arms after the impact 「インパクトのあとに腕を伸ばそう」
2024.06.24
TV塔を設営する位置
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
今季開催された大会での出来事です、
18番ホールは485ヤード(パー5)で、グリーン右手前に池があります。
風がアゲンストでなければ多くの選手はツーオン狙いをするホールなのですが、
右に池があることにより、グリーンを直接狙わずにその左側を狙ったり、
フェード打ちの選手はグリーンを狙うにしても、飛球線は左からになります。
そこで問題となったのはサード地点左側に設営されたテレビ塔です。
練習ラウンドを終えた何人かの選手が、
「このTV塔がちょうど狙い目で打てない。実際狙ってTV塔に当たった場合は、
罰なしの救済はあるのか」と訊ねてきたのです。
選手の一人は、
「今まで左のTV塔は全く気にならなかった。これまでと違う位置に建っている」と言いました。
そこで委員会は過去の大会の映像をチェックしたところ、
確かにこれまで設営されていた場所から30ヤード右後方のFW側に移動していた事が分かりました。
本来、テレビ塔やリーダーズボードなどの設営物は、建てる位置が細かく決められており、
これまでと同じ位置に建てると約束した場合は、まさにその位置になければいけません。
ところが今回は本来の位置からだいぶ離れた場所に設営され、しかもかなり高いTV塔であった為、
すぐに撤去することはできないとのことで、そのままの状態で競技を始めることになりました。
そして予期していたとおり、18番ホールのセカンド地点でルーリングがありました。
ティーショットを左のラフに打った選手から、
「あのTV塔に当たった場合、罰なしの再プレーにならないのか」と質問されました。
TV塔など臨時の動かせない障害物は、
球が当たったらあるがままでプレーしなければいけません。
またこれらの設営物は、介在の救済を受けられる場合がありますが、
それはホールからTV塔の右端を結んだ線に対して
球が1クラブレングス以内にないと受けられません。
(ローカルルールひな型F-23)
不運にも、その球は救済できる位置になかった為、そのままプレーするしかありませんでした。
するとそのプレーヤーは、「あのTV塔はコース上にある木と同じということですね」と言い、
TV塔を気にしたままストロークした球は、グリーン右手前の池に入ってしまいました。
またある選手は、TV塔の位置が気になるということで
初めからツーオン狙いを諦め、刻んでプレーしていました。
近年、JLPGAのプレーヤーは飛距離やプレーのスケールが大きく変わってきています。
一見、何の問題もない位置に設営したと思われるTV塔でも、
ティーショットの飛距離が300ヤード近く出る選手には障害となることがあります。
興行面から考えますと、TV放映やギャラリー観戦のために設営物を建てることは重要ですが、
あくまで競技を優先してプレーに支障がないようにしなければなりません。