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2025.07.17

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

「教えて!Nory」

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

【質問】

おはようございます!阿蘇さん、中﨑さん!
グリーンオンしたボールがエアレーションの穴の上に止まっていた際、
マークしてエアレーションの穴をフォークで改善した場合、ペナルティーになりますか?
よろしくご回答ください。

【解説】

ご質問者様、ご質問ありがとうございます。

パッティンググリーン上のエアレーションの穴はパッティンググリーン上の損傷ではないため、
プレーの線上やライにあるエアレーションの穴を修理して
ストロークに影響を及ぼす状態を改善した場合は一般の罰が課されます。
(規則13.1c(2)、8.1a)

つまりパッティンググリーン上で、
自分のプレーに影響のない箇所のエアレーションを直しても罰はありません。

3月や4月は時節柄芝の成長が活発なため、パッティンググリーンにエアレーションやエッジ切りが施されます。

パッティンググリーンのエアレーションの穴は芝の根をしっかり伸ばすための大事なメンテナンス作業です。

しかし、そのようなメンテナンスの穴が適正なゲームのプレーの障害になることがあります。

そのような場合、委員会はローカルルールひな型E-4を適用することで
球がエアレーションの穴の中にある、または触れている時には救済を認めることができます。

パッティンググリーン上にある球は、
規則16.1dに基づいて完全な救済のニヤレストポイントにプレースすることで
罰なしの救済を受けることができます。

ちなみに、エアレーションの穴はグリーン全体にあることがほとんどで、その穴1つ1つが単体の障害と考えます。

つまり、1つの穴から救済を受けると別の穴が障害となる可能性もありますが、
それはそれで1つの救済が完了したことになり、プレーヤーはそのままプレーすることができますし、
さらに救済を受けることもできます。

実際にJLPGAのステップ・アップ・ツアーでは、
4月にエリエール松山で開催された大王海運でこのローカルルールひな型E-4を適用しました。

2025.07.17

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

ドライバーヘッドに描かれたアライメント用の線

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

5月に開催されたパナソニックオープンレディースゴルフトーナメントの競技前、
あるクラブメーカーさんが選手のドライバーを持って競技委員ルームへ訪ねてきました。

そのドライバーヘッドにはフェースに沿ってヘッド上部に2ミリほどの白いペイント線と
その線の真ん中あたりに2センチほどの直角になる線がTの字のように描かれていました。

このようなアライメント目的の装飾がクラブ規定の違反にならないか確認したいとのことでした。

用具の規則iv「外部付属物」には、認められる可能性のある例として、
クラブフェース以外でのアライメントや標準支援など、クラブヘッドへの半恒久的な付属物があります。

しかし、そうしたアイテムはクラブヘッドから過度に突き出てはならず
クラブヘッドの形状に適合しなければなりません。

また、そうした付属物が適合ドライバーヘッドリストのクラブの正しい識別に混乱を生じさせてはならないため、
小さく見た目が単純で控えめな位置にあるべきです。

今回のドライバーはこれらの条件に適っていた為、委員会は適合と裁定しました。

以前、アライメント目的で松山選手がドライバーのフェースの溝にペイントしたことで失格になりました。

このケースでは、そのペイントはアライメント目的であったものの、
溝からはみ出しフェースに僅かな凹凸ができたことから
「球の動きに不当に影響を及ぼす可能性がある物質」とみなされ不適合クラブと裁定されました。(規則4.1a(1))

また、JLPGAツアーでは
2021年にドライバーのフェースに計測用に貼られた小さなシールを付けたままプレーして失格になったケースもありました。

ここでのポイントはシールがクラブの性能やストローク後の球の飛び方に影響したかどうか
という判断基準ではないということです。

尚、2023年のルール改訂では、
このようなシールがフェースに貼られたままうっかりラウンドをスタートした場合でも、
その貼られた状態でストロークをしていなければ、
シールを剥がして残りのホールで罰なしに使うことができます。
(規則4.1a(3)例外)

以前はシールを剥がしても使用できませんでした。

用具規則はとても複雑で、
ペイントやシールなどの付属物はクラブの部位や位置、目的などによっても認められたり認められなかったりします。

クラブに何かを取り付けたり装飾したりする場合はお気をつけください。

 

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