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2026.02.20

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

ラウンド中に突然の病気や怪我に見舞われた場合

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

昨年の大会で、ある組のプレーのペースがやや遅いと思い、パー3のティーイングエリアから少し離れたところでプレーを見ていました。

2人がティーショットを終え、3人目のプレーヤーがティーアップしようとしたら手から球がポロっと落ち、
そのままバタンと倒れてしまいました。

驚いた私は、慌ててギャラリーロープをくぐり、プレーヤーの元へ駆け寄ると、顔色は悪く意識が朦朧としていました。

これはとてもじゃないけど、プレーが続けられる状態ではないと思っていたところ、
ギャラリーの中にお医者さんがおり、その場で介抱してくださいました。

そのお医者さんによると、プレーヤーはめまい症を患っているので、ひとまず日陰に連れていって横にしてあげるといいとのことで、
ギャラリーの目に入らない涼しい場所まで連れていき、仰向けの状態で休ませることにしました。

しかし回復するまでずっと待つ訳にも行かず、同伴プレーヤーも困惑していました。

このような状況で適用されるのが、規則5.6aの「プレーの不当の遅延」です。

通常、プレーヤーはラウンド中にプレーを不当に遅らせてはいけません。

しかし突然の病気や怪我に見舞われた場合は、回復のために15分までの時間が認められます。

例えば、ラウンド中に熱中症になったり、蜂に刺されたり、転んで捻挫をしたりした場合です。

このケースでは、プレーヤーは12時40分にプレーを止めたので、
同伴プレーヤーと医師に12時55分まで回復を診ることができると伝えました。

するとプレーヤーは7分ほど横になったところで回復し、プレーを続けることにしました。

プレーヤーは15分の時間を使い切っていないので、もしまた気分が悪くなった場合、残りの8分間を治療に当てられると伝えました。

つまり15分という制限時間は、プレーを止めて処置に費やす合計時間であり、
再度、治療が必要となれば残りの時間を充てることができます。

その後、万が一に備えてしばらくその組に付いていきましたが、
プレーヤーは残りのホールを止まることなくラウンドを終えることができました。

もし治療に15分を超えてしまった場合は、不当の遅延となり罰が課されます。

一回目の違反は1罰打となるので、プレーを続けるか棄権するかを考える要因となるでしょう。

また処置で時間を要する場合は、後ろの組を先に行かせることも考慮します。

2026.02.20

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「教えて!Nory」

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

【質問】

私は身長が高くて175cm、かなり前の女子プロ選手のナタリー・ガルビスと同じです。

メンズのクラブを使っていますが、冬になると腰の調子が悪く、前傾姿勢が辛くなります。

そのせいか、この季節、シャンクが多く多発するのですが、
ボールの手前から踵までこれから打つクラブを地面に置いて距離を測ると、
シャンクの時は、ボール2つくらい距離が短くなっています。

そこで、誰もやっているのを見たことがなく、自分もやったことがないのですが、
シャンクを出さないために、ラウンド中にボールの手前から踵まで、
これから打つクラブを地面に置いて距離を測って素振りをしてから、
クラブを拾い上げてショットをするのはルール違反でしょうか?

ルール違反でなければ、是非、シャンクの出やすい5鉄を打つ時にルーチンにしたいと思っています。

お教え願います。

【解説】

ご質問者様、ご質問有難うございます。

その行為は規則10.2b(3)の違反となり、一般の罰(2罰打)を受けます。

これはたとえストロークをする前に、その置いたクラブを拾い上げていても、罰は免れません。

この規則では、
「プレーヤーが目標を定める援助とするため、
または行うことになるストロークのためのスタンスをとる際の援助とするために、物を置いてはならない」

と書かれています。

これは例えば、プレーヤーが目標を定める、または足を置くことになる場所を示すために地面にクラブを置くことを意味します。

それなので残念ですが、そのルーティーンはできません。

しかしこの「物を置く」とは、物が地面に接していて、そのプレーヤーがその物に触れていないことを意味します。

つまり、そのクラブから手を離さない限り、物を置いたことにはならず違反にはなりません。

メジャーリーガーの大谷翔平選手がバッターボックスに立つとき、
彼は自身の立ち位置を決めるのにバットの先をホームベースの先端に合わせてからグリップエンドに左足がくるように構えます。

このとき、大谷選手はバットから手を離さずに一連の動作を行っています。

これならば違反にはなりませんので、スタンスの位置を確認するのに参考にしてみては如何でしょうか。

2026.02.20

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「教えて!Nory」

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

【質問】

止まった球に小枝が触れていて、これを取り除こうとした際に球が動きました。

私は球を動かさないように努力したにもかかわらず球が動いた場合、
これは「偶然の動き」とはならず、「故意に動かした」ことになるのでしょうか?

また、規則9.4bの例外4にある「動かせる障害物を取り除く」場合の罰なしの「偶然の動き」とは
一体どういうケースがあるのでしょうか?

【解説】

ご質問者様、ご質問ありがとうございます。

まず、規則15には「動かせる自然物や人工物はコースをプレーする上での挑戦の一部とは扱われず、
それらがプレーの妨げとなる場合、プレーヤーは通常、それらを取り除くことが認められる」とあります。

動かせる自然物とは、規則15.1のルースインペディメントのことであり、
小枝のような分離した自然物のことを指します。(定義:ルースインペディメント)

ルースインペディメントはプレーの挑戦の一部と扱われていないため、取り除いても良いのですが、
プレーヤーの取り除く行為が球を動かす原因となった場合、
偶然か故意か、もしくは合理的な行動かに関わらず1罰打が課され、球はリプレースしなければなりません。

これは、球を動かさないように努力したかは問われないところがポイントです。

次に、規則9.4bの例外4にある「動かせる障害物を取り除く」場合の罰なしの「偶然の動き」ですが、
これはパッティンググリーン以外の場所で、規則に基づいて合理的な行動をとっている間に
偶然に球を動かす原因となった場合のケースを扱っています。

動かせる障害物はルースインペディメントと同様に、プレーの挑戦の一部とは扱われないため、取り除くことができます。

しかし、ルースインペディメントの取り除きとは異なり、動かせる障害物は人工物なので
取り除いた結果、球が動いたとしても罰はありません。(規則15.2)

元の箇所にその球をリプレースすれば良いのです。

それ故、動かせる障害物を取り除く行為で球が動けば、すべて「偶然の動き」となるでしょう。

この状況で唯一考えられる「故意」の行動は、
動かせる障害物に寄りかかっている球の処置をするときに、誤って球を拾い上げてしまうことです。

この場合、規則9.4bに基づき1罰打を受けます。

例えば、プレーヤーは球が動いたら正しくリプレースするために、球の位置をマークしたとします。

その際に、プレーヤーは反射的にマークしたら球を拾い上げる習慣からその球を拾い上げてしまった場合、
「故意」に自分の球を拾い上げたことになります。

合理的な行動をとっている間の「偶然」の球の動きにはなりません。

皆さんはそのようなことがないように気をつけましょう。

2026.02.20

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「教えて!Nory」

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

【質問】

先日、栃木県の某ゴルフコースでの出来事です。

ティーショットがスライスして右側のOBゾーン近辺へ、
球を探しに行くとドライビングレンジの境目のすぐ脇で、
驚きましたが練習用の球や一般に販売されているメーカーの球など十数球の球がありました。

自分の球には特に固有の印など書いていませんでしたが、
メーカーと番号が一致し、適度な汚れ具合も認識どおりだったので、自分の球と認識して二打目のショットをしました。

しかし、ショット後、3メートル先にメーカーも番号も何となくの汚れ具合も全く同じような球を発見、
もしかするとこちらの球が自分の球だったのかもしれません。

この場合、先程ショットした球を自分の球と確信してプレーしたのですが、誤球の疑いが発生しました。

どうにも気持ち悪いですが、どの様に処理するのが最適でしょうか。

某ゴルフコースへ、、、

ロストボールはなるべく拾っておいてください。

以上、よろしくお願い致します。

【解説】

ご質問者様、ご質問ありがとうございます。

とても興味深いケースで、どのように裁定すれば良いか深く考えました。

解答から申しますと、頂いたご質問には3つの可能性があります。

1つ目は、セカンドショットを打った後に同じ場所で見つけた同一の球がご自身の球だと分かった場合です。

球の確認のために、マークして拾い上げ、必要な分だけその球を拭くこともできます。(規則7.3,規則14.1)

その結果、その球がご自身の球だと確認できたら、
その球を元の箇所にリプレースしてプレーしなければなりません。(規則7.2,規則7.3)

ただし、誤球をプレーしたことがわかったので、2罰打を加えて、次に行われるストロークは4打目となります。(規則6.3c)

2つ目は、マークして拾い上げた球がご自身の球でなかった場合、
サード地点にあるセカンド地点からプレーした球を確認した結果、その球がご自身の球だと分かった場合です。

その時は罰なしにそのままプレーを続けます。

3つ目は、2つの球を確認した結果、どちらもご自身の球だと結論づけることはできなかった場合です。(規則7.2)

この場合、セカンド地点に戻って元の球を3分間捜索することができます。(規則18.2a(1))

仮にその捜索でもご自身の球が見つからなかった場合、
元の球は紛失となり、誤球のプレーをした2罰打とストロークと距離の救済の1罰打で合計3罰打を加え、
ティーイングエリアに戻って打ち直しをしなければなりません。

そのストロークは5打目となります。

ご参考にしていただけますと幸いです。

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