2024.04.22
interfm Green Jacket 加賀屋ゴルフpresents タッド尾身 1minute Golf English
今朝のShort Game Clinic/『アプローチでショートする人』はShorten your takeaway/「テークバックを短く・小さくする」
2024.04.22
今朝のShort Game Clinic/『アプローチでショートする人』はShorten your takeaway/「テークバックを短く・小さくする」
2024.04.22
同伴プレーヤーに処置違反を指摘された
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
これは過去にあったルーリングです。
ラウンド中、プレーヤーAはカート道からの救済を受けるために、球をドロップしました。
Aはそのドロップした球が正しくインプレーになったにも関わらず、
再ドロップしなければいけないと思い込み、その球を拾い上げて再びドロップしました。
それを見ていた同伴プレーヤーBは、
「1回目にドロップした球でプレーしなければいけないのでは」と指摘しましたが、
Aは再ドロップが正しいと言って、再ドロップした球でプレーを続けました。
それからラウンドを終えて集計所でスコアカードを提出した後、
今度は同伴プレーヤーCが、
Aのドロップについて確認したいと競技委員会に問い合わせがありました。
詳しい事情を聞いた委員会は、Bの言う通り、
1回目にドロップした球が正しくインプレーになっており、
再ドロップせずにそのままプレーを続けなければならなかったことを知ります。
その結果、Aは規則3.3b(3)により失格となってしまいました。
本来であれば、スコアカード提出した後で、
提出する前に罰を受けていたことを知らなかった場合は、失格とはならず、
その罰を加えてスコアを修正することができます。(規則3.3b(3)例外)
しかし、これは罰を受けていたことを知らなかったというのがポイントです。
このケースでは、AはBから
「その処置は間違っているのではないか」と指摘を受けており、
規則ではAは罰を受けていたことを知っていたとみなされます。
そして誤った処置でプレーを続け、
委員会に確認をしないままスコアカードを提出したことにより、
いわゆる過少申告で失格となりました。
このことを教訓に、
競技のラウンド中にもし同伴プレーヤーから処置について指摘を受けたら、
スコアカードを提出する前に必ずレフェリーに確認をしましょう。
因みに、もしAがその現場でルーリングを要請していれば、
インプレーの球を拾い上げてしまった1罰打を足して、
拾い上げた元の箇所にその球をリプレースしてプレーを続けることができました。(規則9.4)
或いは、もし現場で間違えた処置のままプレーを続けてたが、
スコアカードを提出する前にルーリングを要請していれば、
リプレースをせずにプレーを続けたことにより、誤所からのプレーの2罰打を
そのホールに足してスコアカードを提出すれば、失格にはなりませんでした。(規則14.7a)
2024.04.18
「教えて!Nory」
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
【質問】
タケさん、いつも楽しみに拝聴しています。
以前にも、OBライン付近からの左打ちの救済ルールを教えて頂いた者です。
今回も似たようなケースですが、
調べても正解が分からなかったので教えて欲しいです。
右打ちのプレーヤーがコース左サイドのカート道へボールを打ってしまい、
ボールがあったのはカート道の左にある側溝の中でした。
側溝の左側には杭や障害物などは無く、ニヤレストポイントは左になります。
ただ、そこは立つ事もやっとの崖みたいな場所でとてもスイング出来る場所ではありません。
そこで、プレーヤーは右打ちで
崖からスイングするとバランスを崩して怪我する恐れもあるので左打ちをすると宣言。
そうするとカート道に足がかかる状態になります。
再度、ニヤレストポイントを設定しても更に崖の上になり、
立つ事は不可能な場所になります。
そこで、カート道左側での救済は不可能と判断して
カート道の右側に救済する事に。
その後の処置は宣言した左打ちでスタンスを取って、
更にニヤレストポイントを決めて再度、右打ちで構えて
もう一度カート道救済の流れで処置しました。
このケースの処置が可能かを教えてほしいです。
私は、当初のカート道左の崖でスイングの障害になる物はないので、
右打ちの救済をしないとダメだと思っています。
右打ちが出来ないのであれば、今回のケースでは
アンプレヤブルしか選択肢はないと思いますがいかがでしょう。
【解説】
再度、ご質問ありがとうございます!
このケースですと、左打ちでプレーするのは合理的だと判断します。
何故なら、仰るようにカート道の左側は崖となっていて
右打ちでプレーすることが実際的ではないからです。(詳説16.1a(3)/1)
しかし、左打ちだとしても完全な救済のニヤレストポイントはカート道の左側になるでしょう。
何故なら、左側は崖となっているとは言え、OB杭などはなくジェネラルエリアだからです。
完全な救済のニヤレストポイントとは、
球と意図するスタンスとスイングの3つが、側溝とカート道からの障害がなくなった
ホールに近づかない最も近いジェネラルエリアになります。
この基点は、プレーができるライが保証されるわけではなく、
崖で立つことが不可能という理由でストロークすることができなくても、
それによって基点が変わることはありません。(定義:完全な救済のニヤレストポイント/4)
しかしその救済エリアに球をドロップしてプレーすることが現実的でなければ、
規則上、救済が受けられたとしても、実際はしないと選択することもあるでしょう。
そうなりますと、側溝からあるがままにプレーするか、アンプレヤブルの処置をするしかありません。
2024.04.10
似たような箇所から全く違う裁定
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
2月に開催されたPGAツアーのメキシコオープンatヴィダンタでの出来事。
18番ホール(パー5)は、ホールの右側がアウトオブバウンズを定める鉄柵で連なっており、
球がこの境界物である鉄柵を越えたときにOBとしていました。
また鉄柵からコース側は1m幅の砂地があり、
その砂地の左側に隣接しているカート道の一部としていました。
大会初日、S.H.キム選手は、ティーショットの暫定球を右に曲げ、
球はインバウンズ側の鉄柵に寄り掛かった状態で止まり、ルーリングを要請しました。
キム選手はレフェリーに対して、
「この球を打つのに鉄柵の外側へ行って、
向こう側から鉄柵を挟んだ状態で球にストロークして横に出したい」と言いました。
レフェリーは、球のライやキム選手のプレーしたいショットを想像して、そのストロークは合理的と判断。
この時点で、球はカート道の一部である砂地の上にあったため、
規則16.1bにより罰なしの救済を受けることが認められました。
そして大会最終日。
優勝争いをしていたバリマキ選手も、18番ホールのティーショットを右に曲げ、
球は同じく鉄柵に寄り掛かった状態で止まりました。
しかしこのルーリングでは、罰なし救済ではなく、球をアンプレヤブルとみなし
1罰打を課してラテラル救済をしたのです。
そこで話題となったのは、
どうして同じような状況にも関わらず、全く違う裁定となったかです。
それはバリマキ選手のティーショットがカート道に跳ねて、キム選手よりもずっと先へ行き、
球が寄り掛かった鉄柵の外側は樹木で密集していたからです。
仮に、バリマキ選手がキム選手のように
「鉄柵の外側からプレーする」とアピールしたとしても、
レフェリーは救済を認めなかったでしょう。
何故なら、鉄柵の外側の木が邪魔でスタンスが取れない、
また鉄柵の上半分が過度に外側へ折れ曲がっていて
合理的にストロークができないと判断できるからです。
規則16.1a(3)には、「明らかに不合理な場合、救済はない」とあり、
「プレーヤーがその状況下では明らかに不合理なクラブ、スタンスやスイングの種類、
プレーの方向を選択することによってのみ、その障害が生じる場合、
規則16.1に基づく救済はない」と説明しています。
つまり、球がカート道の一部とされる砂地の上にあるからといって、
常に罰なしの救済を受けられる訳ではないのです。
後にPGAの競技委員会も、外側からプレーするのは不合理な状況だったとコメントしており、
一見、不公平にも思える2つの裁定は正しかったと言えます。
このように球が似たようなライに止まったとしても、
周りの状況などで異なる裁定になることを知って頂ければと思います。
2024.04.02
罰打の数え方
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
今年の1月28日、
塩谷育代プロがリーダーで活動をされている女子プロゴルファーの集い、
セカンドライフでルールセミナーを阿蘇さんと一緒に開催しました。
90分間のセミナーでは、セカンドライフなので
レフェリーの仕事内容や実際にトーナメントで起きた珍しいルーリング、
トーナメントでレフェリーを呼んだ時の選手の理想の対応などをお伝えしました。
質疑応答の時間で気付いたのが、
セミナー受講者の女子プロゴルファーは
罰打とストロークの数え方をよく理解していないことでした。
そこで、罰打とストロークの数え方をティーイングエリアの球を例にお話ししたいと思います。
例えば、
あるプレーヤーがティーイングエリアで素振りをしていたところ、
誤ってティーアップされた球に当たりその球を動かしてしましました。
この場合、プレーヤーに罰は無く(定義:インプレー)、
ストロークとしてもカウントしません(定義:ストローク)。
そのため、次にティーアップして打つ球は1打目になります。
しかし、プレーヤーがティーイングエリアで空振りしてしまい、
その風圧で球が動き、ティーイングエリア内に止まった場合、
そのプレーヤーは球を動かしたことに対する罰はありませんが、
ストロークの意思があったため、ストロークとしてカウントします。
したがって、次にティーイングエリアから打つストロークは2打目になります。
ちなみに、このケースは、
その球か別の球をティーアップすることができます。(規則6.2b(6))
新たなケースとして、
ティーイングエリアから打った球がOBに行ってしまった場合、
OBに行った1罰打とストロークはカウントするため、
次に打つストロークは3打目になります。
このOBに行った球の処置は規則18.2で定められており、
「ストロークと距離の救済」をします。
その名の通り、プレーヤーは、
1ストロークと距離の罰を課すことによって救済をし、
次のストロークを行うという意味です。
決して2罰打ということではありません。
私達レフェリーは、
12月に行われるJGAのルールテストを受講することが必須なのですが、
その時に出てくる
「次は何打目?」や「このホールのスコアは?」の問題にはチャートを作ります。
そのチャートには、行われたストロークを数える項目、罰を数える項目、
暫定球などストロークとしてカウントされる可能性のある項目などがあります。
そして、その項目に正の字でストローク数を記入し、最後に足して答えを出します。
これを機に罰打とストロークを正しく数えてみましょう!
2024.04.02
今朝のShort Game Clinic/『雨の日のバンカー』は、Make a Strong impact/「強いインパクトで打つ」