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ウミトソラノシルス

2024.04.10

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

似たような箇所から全く違う裁定

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

2月に開催されたPGAツアーのメキシコオープンatヴィダンタでの出来事。

18番ホール(パー5)は、ホールの右側がアウトオブバウンズを定める鉄柵で連なっており、
球がこの境界物である鉄柵を越えたときにOBとしていました。
また鉄柵からコース側は1m幅の砂地があり、
その砂地の左側に隣接しているカート道の一部としていました。

大会初日、S.H.キム選手は、ティーショットの暫定球を右に曲げ、
球はインバウンズ側の鉄柵に寄り掛かった状態で止まり、ルーリングを要請しました。

キム選手はレフェリーに対して、
「この球を打つのに鉄柵の外側へ行って、
向こう側から鉄柵を挟んだ状態で球にストロークして横に出したい」と言いました。

レフェリーは、球のライやキム選手のプレーしたいショットを想像して、そのストロークは合理的と判断。
この時点で、球はカート道の一部である砂地の上にあったため、
規則16.1bにより罰なしの救済を受けることが認められました。

そして大会最終日。
優勝争いをしていたバリマキ選手も、18番ホールのティーショットを右に曲げ、
球は同じく鉄柵に寄り掛かった状態で止まりました。
しかしこのルーリングでは、罰なし救済ではなく、球をアンプレヤブルとみなし
1罰打を課してラテラル救済をしたのです。

そこで話題となったのは、
どうして同じような状況にも関わらず、全く違う裁定となったかです。
それはバリマキ選手のティーショットがカート道に跳ねて、キム選手よりもずっと先へ行き、
球が寄り掛かった鉄柵の外側は樹木で密集していたからです。

仮に、バリマキ選手がキム選手のように
「鉄柵の外側からプレーする」とアピールしたとしても、
レフェリーは救済を認めなかったでしょう。

何故なら、鉄柵の外側の木が邪魔でスタンスが取れない、
また鉄柵の上半分が過度に外側へ折れ曲がっていて
合理的にストロークができないと判断できるからです。

規則16.1a(3)には、「明らかに不合理な場合、救済はない」とあり、
「プレーヤーがその状況下では明らかに不合理なクラブ、スタンスやスイングの種類、
プレーの方向を選択することによってのみ、その障害が生じる場合、
規則16.1に基づく救済はない」と説明しています。

つまり、球がカート道の一部とされる砂地の上にあるからといって、
常に罰なしの救済を受けられる訳ではないのです。

後にPGAの競技委員会も、外側からプレーするのは不合理な状況だったとコメントしており、
一見、不公平にも思える2つの裁定は正しかったと言えます。

このように球が似たようなライに止まったとしても、
周りの状況などで異なる裁定になることを知って頂ければと思います。

2024.04.02

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

罰打の数え方

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

今年の1月28日、
塩谷育代プロがリーダーで活動をされている女子プロゴルファーの集い、
セカンドライフでルールセミナーを阿蘇さんと一緒に開催しました。

90分間のセミナーでは、セカンドライフなので
レフェリーの仕事内容や実際にトーナメントで起きた珍しいルーリング、
トーナメントでレフェリーを呼んだ時の選手の理想の対応などをお伝えしました。

質疑応答の時間で気付いたのが、
セミナー受講者の女子プロゴルファーは
罰打とストロークの数え方をよく理解していないことでした。

そこで、罰打とストロークの数え方をティーイングエリアの球を例にお話ししたいと思います。

例えば、
あるプレーヤーがティーイングエリアで素振りをしていたところ、
誤ってティーアップされた球に当たりその球を動かしてしましました。

この場合、プレーヤーに罰は無く(定義:インプレー)、
ストロークとしてもカウントしません(定義:ストローク)。
そのため、次にティーアップして打つ球は1打目になります。

しかし、プレーヤーがティーイングエリアで空振りしてしまい、
その風圧で球が動き、ティーイングエリア内に止まった場合、
そのプレーヤーは球を動かしたことに対する罰はありませんが、
ストロークの意思があったため、ストロークとしてカウントします。

したがって、次にティーイングエリアから打つストロークは2打目になります。
ちなみに、このケースは、
その球か別の球をティーアップすることができます。(規則6.2b(6))

新たなケースとして、
ティーイングエリアから打った球がOBに行ってしまった場合、
OBに行った1罰打とストロークはカウントするため、
次に打つストロークは3打目になります。

このOBに行った球の処置は規則18.2で定められており、
「ストロークと距離の救済」をします。

その名の通り、プレーヤーは、
1ストロークと距離の罰を課すことによって救済をし、
次のストロークを行うという意味です。
決して2罰打ということではありません。

私達レフェリーは、
12月に行われるJGAのルールテストを受講することが必須なのですが、
その時に出てくる
「次は何打目?」や「このホールのスコアは?」の問題にはチャートを作ります。

そのチャートには、行われたストロークを数える項目、罰を数える項目、
暫定球などストロークとしてカウントされる可能性のある項目
などがあります。

そして、その項目に正の字でストローク数を記入し、最後に足して答えを出します。
これを機に罰打とストロークを正しく数えてみましょう!

2024.04.02

加賀屋ゴルフpresents タッド尾身 1minute Golf English

今朝のShort Game Clinic/『雨の日のバンカー』は、Make a Strong impact/「強いインパクトで打つ」

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