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ウミトソラノシルス

2024.10.23

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

次は何打目?

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

沖縄で開催されたソニー女子プロゴルフ選手権大会で珍しいルーリングがありました。

2ラウンド目の4番ホール(パー4)で、プレーヤーのティーショットが
左の林方向へ飛んでいった為、暫定球をプレーしました。
セカンド地点に着いて1分程球探しをしたら見つけることができました。

プレーヤーは近くにある暫定球を拾い上げ、
見つけた球でプレーし、グリーン上でその球を拾い上げた際、
それが自分の球でなく誤球をプレーしたことに気づきました。

ここでプレーヤーはレフェリーを要請してセカンド地点に戻りました。
立ち会ったレフェリーは、捜索時間は1分費やしているので、
あと2分の捜索時間が残されていると説明しました。

これは規則18.2aにもありますが、
球の捜索をして誤球を見つけた時点で捜索は止まっているので、
誤球をプレーしている間も含めて捜索時間の時計は止まります。(詳説18.2a(1)/1)
ところがプレーヤーは「捜索はもういいから暫定球でプレーを続けたい」と言いました。

しかし暫定球は既に拾い上げており、インプレーとなる球を拾い上げた場合は
1罰打でその球をリプレースしなければなりません。
プレーヤーは左ラフに止まっていたであろう箇所を推定して、
そこに球をリプレースしてからプレーを続けました。

さて、このような事態になった時、プレーヤーから必ず聞かれるのは
「次は何打目?」という質問です。 こんな時の打数の数え方ですが、
私の場合、打った数と罰打を別々に数えてから合計を出します。

今回は初めのティーショットで1打、
そして暫定球のティーショットで更に1打で打った数は2打になります。
ここで注意しなければならないのは、
誤球をプレーしたストロークはカウントされないことです。(規則6.3c(1))

そして罰打は、
初めの球の紛失によるストロークと距離の救済で1罰打。(規則18.2a(1))
誤球のプレーで2罰打。(規則6.3c(1))
インプレーの球を拾い上げた1罰打(規則9.4b)で計4罰打となります。

つまりプレーヤーは既に6打で、セカンド地点から7打目をプレーすることになります。

ここでの反省点として、誤球は球の確認を慎重に行なっていれば防げた違反で、
それに付随してインプレーとなる暫定球を拾い上げてしまった計3罰打は余計でした。
しかもプレーヤーはグリーンからセカンド地点に戻らなければならず、
猛暑の中、体力も時間も削られます。

このような事にならないよう皆様には気をつけて頂き、
万が一、同じような過ちをしてしまった場合は、
スコアの数え方を参考にして頂ければと思います。

2024.10.12

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

「教えて!Nory」

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

【質問】

夫婦の間でいまだに揉めている件があり、教えてノーリーいたします。

嫁さんの打ったボールが、アゴの高いバンカー奥の斜面のラフにかろうじて止まりました。
その後、同伴者が同じバンカーに入れ、何打目かでようやく大量の砂と共に脱出に成功。
しかし、その直後、嫁さんのボールが動き出し、バンカー内に転がり落ちてしまいました。

バンカーから打ちたくない嫁さんは、
同伴者のバンカーショットの振動や砂の影響でボールが動いたので、元あったラフから打てると言い、
私は、あくまで重力など自然の力で動いたので、バンカーから打つべきと主張しました。

結局、私の主張を受け入れて、バンカーから打つことになりましたが、
未だに彼女は納得せず、教えてノーリーに判定をお願いした次第です。
どうか公正な判断を何卒宜しくお願いします。

【解説】

ご質問ありがとうございます!

結果から申し上げますと、奥様の主張が正しいです。
同伴プレーヤーがバンカーショットをした際、大量の砂を動かし、
その直後に球がバンカーに転がり落ちたということは、
その球が動いた原因は同伴プレーヤーにあると判断できます。

同伴プレーヤーは、奥様にとっては外的影響であり、
外的影響が奥様の球を動かした場合は、
規則9.6により罰なしでリプレースしなければなりません。

この処置をせずにバンカーからそのままプレーしたことにより、
誤所からのプレーで規則14.7の違反の2罰打を加えて、
その球で引き続きプレーしてホールアウトしなければなりません。

ご質問者様は、自然の力で球が動いたと主張されていますが、
例えばその球の近くに誰もおらず、
これという原因が分からずに斜面から球が転げ落ちた場合は、
自然の力が球を動かしたと判断します。(規則9.2b(2))

自然の力とは、「風、水などの自然の影響、または重力の影響により
明らかな理由がなく何かが起きる場合」のことを指します。(定義:自然の力)

このケースでは、同伴プレーヤーのバンカーショットを打ったタイミングで動いているので、
自然の力ではなく、外的影響が動かしたと裁定します。

2024.10.03

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

ストロークを行う意思とクラブの前方への動き
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

7月に開催されたカストロールレディースのセカンドラウンドで起きた2つのルーリングを例に
ストロークの定義を解説したいと思います。

ストロークとは球を打つために行われるクラブの前方への動きです。(定義:ストローク)
つまり「球を打つ」プレーヤーの意思とその意思で動く「クラブの前方への動き」が
「ストローク」であることを意味します。

1つ目のルーリングは、
あるプレーヤーが8番ホールのティーショット前に練習スイングをしたら
ティーアップしていた球に当たってしまったという事例です。

当然、プレーヤーは打つ意思がなかったのでストロークとしてカウントされず、
無罰で1打目としてティーショットを打つことになりました。

練習スイングとは球を打つための動きではなく、ストロークの準備のための行動なので、
その間に偶然にクラブで球を当てたとしてもストロークとカウントしません。
(定義:ストローク)

しかし、これがフェアウェーやバンカーにあるインプレーの球だった場合、
ストロークとしてカウントされないものの、球を動かした1罰打が課され、
その球をリプレースしなければなりませんので素振りをするときは注意が必要です。
(規則9.4b)

もう1つのルーリングは、
あるプレーヤーが14番ホールのティーショットを打つ際に、ダウンスイングで身体がふらついたため、
スイングを止めようとしたのですが、止まらずにクラブヘッドが球に当たってしまい
100ヤード先のフェアウェー手前のラフに止まったという事例です。

規則では、プレーヤーがダウンスイングの間に球を打たないと決め、
クラブが球に当たる前に止めたり、止めることができない場合に
意図的に空振りをすることによって打つことを避ければ
ストロークを行ったことにはなりません。(定義:ストローク)

しかし、避けようとしても結果的にクラブが球に当たった場合はストロークとしてカウントします。
そうでないと、悪いショットを打つ度に「ダウンスイングで打たないと決めたけど
クラブが球に当たってしまった」とプレーヤーが言えばやり直しができてしまい、
規則が悪用され兼ねないからです。

どちらのルーリングもクラブが球に当たっているのに、
一方は、球は偶然に動かされたとみなされ、もう一方は打ったとみなされる。
不可解に思われるかも知れませんが、
ストロークとは球を打つために行われるクラブの前方への動きです。
これは打つつもりで空振りとなった場合も含まれるので、球を打ったかは関係ありません。

ストロークの定義を理解することは、次が何打目でどこからプレーすれば良いのかが明確になりますので、
覚えて頂けるとご自身のプレーに役立つと思います。

2024.10.03

interfm Green Jacket 加賀屋ゴルフpresents タッド尾身 1minute Golf English

「今朝のShort Game Clinic」 / 『バンカーが苦手な人』は、Look at 2 inch behind the ball & release the club face/「5センチ手前を見てフェイスを返そう」

2024.10.03

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

パッティンググリーン上の球のプレーの線に介在するスプリンクラーヘッド
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

今年のリゾートトラストレディスで起きたルーリングです。

リゾートトラストレディスが開催された関西ゴルフ倶楽部の16番グリーンは
真ん中がくびれた大きなグリーンで、初日のホールロケーションは右手前にあり、
プレーヤーの球は右奥のパッティンググリーン上にありました。

20メートルほどのロングパットの間には、くびれたカラーの部分がかかり、
そのカラーの部分にあったスプリンクラーヘッドが
プレーヤーのプレーの線上に介在する状態になっていました。

選手はウェッジを使おうか迷っているようでしたが、
救済処置の確認のために私は呼ばれました。

プレーヤーには、
「使用するクラブに関係なく、球がパッティンググリーン上にある場合に限り、
そのパッティンググリーンやパッティンググリーン以外の場所にあるスプリンクラーヘッドが
プレーの線に介在すると救済が認められる」と伝えました。(規則16.1a)

スプリンクラーヘッドは動かせない障害物であり、異常なコース状態に含まれます。
そして完全な救済のニヤレストポイントは、
パッティンググリーン上かジェネラルエリアのいずれかになります。
(規則16.1d)

今回の救済箇所はカラーになったため、
プレーヤーはそこに球をプレースしてパターを使って転がしました。

ここでの注意点は、カラーでの救済となると球をドロップと思われがちですが、
パッティンググリーンにある球を救済する場合は、
救済箇所がジェネラルエリアになってもプレースしなければなりません。

今回のような珍しいルーリングは、
2019年より前は2×2のローカルルールを適用していないと救済は受けられませんでした。
2019年以降は一般の規則になったため、いつでも救済が受けられます。

久しぶりのパッティンググリーン上の球の異常なコース状態からの救済に私は少し焦りましたが、
皆さんは自信を持って救済ができるよう覚えていて頂けると幸いです。

2024.09.18

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

ストロークを行う意思とクラブの前方への動き
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

7月に開催されたカストロールレディースのセカンドラウンドで起きた2つのルーリングを例に
ストロークの定義を解説したいと思います。

ストロークとは球を打つために行われるクラブの前方への動きです。(定義:ストローク)
つまり「球を打つ」プレーヤーの意思とその意思で動く「クラブの前方への動き」が
「ストローク」であることを意味します。

1つ目のルーリングは、
あるプレーヤーが8番ホールのティーショット前に練習スイングをしたら
ティーアップしていた球に当たってしまったという事例です。

当然、プレーヤーは打つ意思がなかったのでストロークとしてカウントされず、
無罰で1打目としてティーショットを打つことになりました。

練習スイングとは球を打つための動きではなく、ストロークの準備のための行動なので、
その間に偶然にクラブで球を当てたとしてもストロークとカウントしません。
(定義:ストローク)

しかし、これがフェアウェーやバンカーにあるインプレーの球だった場合、
ストロークとしてカウントされないものの、球を動かした1罰打が課され、
その球をリプレースしなければなりませんので素振りをするときは注意が必要です。
(規則9.4b)

もう1つのルーリングは、
あるプレーヤーが14番ホールのティーショットを打つ際に、ダウンスイングで身体がふらついたため、
スイングを止めようとしたのですが、止まらずにクラブヘッドが球に当たってしまい
100ヤード先のフェアウェー手前のラフに止まったという事例です。

規則では、プレーヤーがダウンスイングの間に球を打たないと決め、
クラブが球に当たる前に止めたり、止めることができない場合に
意図的に空振りをすることによって打つことを避ければ
ストロークを行ったことにはなりません。(定義:ストローク)

しかし、避けようとしても結果的にクラブが球に当たった場合はストロークとしてカウントします。
そうでないと、悪いショットを打つ度に「ダウンスイングで打たないと決めたけど
クラブが球に当たってしまった」とプレーヤーが言えばやり直しができてしまい、
規則が悪用され兼ねないからです。

どちらのルーリングもクラブが球に当たっているのに、
一方は、球は偶然に動かされたとみなされ、もう一方は打ったとみなされる。
不可解に思われるかも知れませんが、
ストロークとは球を打つために行われるクラブの前方への動きです。
これは打つつもりで空振りとなった場合も含まれるので、球を打ったかは関係ありません。

ストロークの定義を理解することは、次が何打目でどこからプレーすれば良いのかが明確になりますので、
覚えて頂けるとご自身のプレーに役立つと思います。

2024.09.18

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

2019年から始まったバンカーのアンプレヤブルの球に対する追加の救済の選択肢
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

バンカーにある球が砂に深く埋まっているなどの理由で
球をあるがままにプレーすることが難しいとき、
1罰打でアンプレヤブルの救済を受けることができます。

この場合、3つの通常のアンプレヤブルの球に対する救済に加え、
2019年から新たに作られた追加の救済の選択肢として、合計2罰打で、
バンカーの外側で後方線上の救済を受けることができます。
(規則19.3)

これまでこの追加の救済に立ち会ったことはありませんが、
今年のJLPGAプロテスト1次が開催された富岡倶楽部の最終日の
3ラウンド目に立ち会うことになりました。

17番ホールは341ヤードのパー4でグリーン奥にはバンカーがあり、
プレーヤーの球はそのバンカーの後ろの縁のすぐのところに埋まっていました。

ホールの方向にバックスイングが取れない状況で、
バンカーの後ろは6ヤードほどのラフがあり、
そのラフを越えるとすぐアウトオブバウンズでした。

現場に到着した私は、バンカーの球に対する
4つのアンプレヤブルの選択肢をお伝えしました。

まず1罰打でストロークと距離の救済、そのバンカー内の後方線上の救済、
ラテラル救済、そして2罰打でそのバンカーの外の後方線上の救済です。

しかし、バンカー内での後方線上の救済とラテラル救済は
救済エリアがないためにできないことをお伝えしました。

プレーヤーは1分ほど考えた末、
2罰打でそのバンカーの外で後方線上の救済をすることに決めました。
そして球とホールを結ぶ線上で、バンカーの外側のラフにドロップし、
アプローチを1メートルにつけ、ワンパットのダブルボギー6でそのホールを終えました。

彼女のマーカーには救済の2罰打をお伝えしたところ、
2019年からの新ルールを知らなかったと言っていました。

富岡倶楽部のA地区は37位タイまでがプロテスト2次の通過人数となっており、
彼女は2日間のトータルスコアが上位だったため、
アウトスタートの最終組に近いところをプレーしていました。

彼女の17番ホールでの救済の選択が気になり、
最終成績を確認したところ、見事通過していました!
1次プロテストの目標を達成したその決断は賢明だったと嬉しく思いました。

2024.09.18

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

「教えて!Nory」
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

【質問】

パターについての質問が2点あります。

1.パターヘッドのフランジに蛍光テープを貼ってアライメントの一助にしていますが、
これは「外部付属物」にあたるのでしょうか?

バランス調整用の鉛など剥がれなければ大丈夫なので、
フェース面でなければOKと思われますが如何でしょうか?

2.グリップにはテニスなどに用いるグリップテープを巻いていますが、
右手と左手の部分の巻き方を変えて、太さを調整するのは違反でしょうか?
下巻きで調整される方はいるようなのですが。

またテニス用で、やや凸凹のあるテープもあるようですが、
これを巻くのは問題ないのでしょうか?

いずれも調べた範囲では今一つ確信が持てなかったので投稿しました。

【解説】

ご質問ありがとうございます!

1.蛍光テープは外部付属物であり、
アライメントの一助としてフランジに貼ることは不適合クラブとみなされ、規則4.1の違反となります。

しかし他のクラブと識別するためにテープやシールを貼ることは認められます。

アライメントの一助として認められる素材は、
油性ペンやペイントなどの半恒久的なもの、
つまり耐久性があり簡単に取り除くことができないものとなります。

また鉛テープは、重量調整のためなら
クラブフェース以外のクラブヘッドに貼ることが認められます。
しかし照準目的やアライメントの一助のために貼ることは認められません。

このように同じ素材を貼るにしても、
その目的によって裁定が変わるので注意が必要です。

また規則4.1の違反とは、その不適合クラブでストロークを行った場合に失格となります。
単に、そのクラブを持ち運んでいるだけなら罰はありません。

2.グリップは先細りにすることができますが、膨らみやくびれがあってはいけません。
つまり右手と左手で太さを調整するのは違反となります。

巻きつけるタイプのテニス用グリップテープを巻くことは、「改造」となりますが、
最終的な形状がグリップの規則の要件を満たしていれば違反とはなりません。

しかしテープを巻いたことにより、指が引っかかるような段差が生じていたり、
グリップ全体でなく部分的にしか巻かれていない等の不備があれば
不適合クラブと裁定される恐れがあります。

テニス用グリップテープにやや凸凹がある場合ですが、
用具規則では螺旋状の窪みが若干あっても認められると書いてあります。
しかしその詳細は分からないので、ケースバイケースで判断するしかありません。

2024.09.18

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2024.08.26

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パッティンググリーン上をウェッジでストローク

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

6月に開催されたJAPAN PLAYERS CHAMPIONSHIP by サトウ食品の1ラウンド目。
14番ホール(パー3)にて、石川遼選手がグリーン上で2打目を
パターではなくウェッジを使ってストロークし、見事パーセーブをしました。

石川選手の球はホールから右横10mの所にあり、仮にそこからパットをしてホールを外した場合、
グリーン奥からの急な傾斜の影響でホールから2、3メートル左下へ転がってしまう状況でした。

そこでウェッジを使ってグリーンの傾斜に負けないスピンをかけながら打ったら、
ホールから30cmのところに止めるナイスショットを披露しました。

通常、パッティンググリーンではパターを使用しますが、
その代わりにウェッジを使うことは違反ではなりません。

ゴルフ規則では、どのコースエリアに球があっても
使用クラブの制限はありません。

つまり、ティーイングエリアからパターでティーショットを打つことも、
バンカーでFWウッドを使うことも可能です。

ところが残念なことに、幾つかのゴルフコースのローカルルールで、
「パッティンググリーン上では、パター以外のクラブを使用することはできない」
と制定していることがあります。

更には、「もしパターがない場合は、同伴プレーヤーのパターを借りてプレーをすること」
と続くことがあります。

しかし基本的に、ローカルルールもゴルフ規則と同じステータスがあり、
そのゴルフ規則を無視する、或いはローカルルールのガイドラインに矛盾するような
内容は認められません。(8. ローカルルールひな型)

この文言は明らかにゴルフ規則を無視しており、
パターを借りるにあたっては規則4.1bと矛盾します。

コースさんは、グリーン上の保護のために
このようなローカルルールを設けたと思いますが、
使用するクラブをコースエリアによって制限するのは誤りです。

そのようなローカルルールの下でプレーされたラウンドは、
ゴルフ規則に基づいてプレーされたとはみなされず、
誤ったローカルルールで開催された競技で提出されたスコアは、
ハンディキャップ目的のラウンドとして認められるかも疑わしくなります。

ゴルフ規則によるクラブの制限は、規則4.1の適合クラブの使用と14本までの本数あり、
その14本をどこで使うかはプレーヤーの自由です。

その代わりプレーヤーもディボット跡やボールマークの修復をしっかり行い、
コースの保護に努めなければなりません。

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