2025.03.07
Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド
組でプレーすること
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
数年前のクオリファイイングトーナメントで起こった出来事です。
2ラウンド目のスタート直前に、ツーサムの組のプレーヤーAが、
1ラウンド目での自身の処置について疑問があったので競技委員に質問しました。
事情を聞いたところ、Aは誤球をプレーして正しく処置をしなかったことで、その場で失格となってしまいました。
急遽、2ラウンドに進むことができなくなり、同伴プレーヤーだったはずのBは一人でプレーすることになりました。
するとスコアカードのマーカー役がいないので、事務局のスタッフに帯同してもらうことになりました。
しかしこの人は集計所を担当するため、後半のハーフは付いていけません。
そこで委員会は、ハーフターンでその前の組のスリーサムから一人移ってもらうようにお願いしました。
前の組のプレーヤーに事情を説明し、快諾してもらうと、
後半は両組ともツーサムとなり、プレーヤー同士でマーカーとなることができました。
このようにラウンドの途中で組を変えたケースは初めてでした。
本来であれば、プレーヤーはラウンド中に委員会が設定した組を変えることはできません。(規則 5.4b)
もしプレーヤーが正当な理由なく勝手にペアリングの組を変えてプレーした場合、
委員会がその変更を承認する場合を除き、規則5.4の違反で失格となります。
また委員会も特別な事情なく、ラウンド中に組を変えることはしません。
しかしこの時はスタート直前に失格者が出てしまい、
競技運営やプレーのペースなどの諸事情を鑑みてハーフで組を変えた稀なケースでした。