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2024.09.18

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

ストロークを行う意思とクラブの前方への動き
解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

7月に開催されたカストロールレディースのセカンドラウンドで起きた2つのルーリングを例に
ストロークの定義を解説したいと思います。

ストロークとは球を打つために行われるクラブの前方への動きです。(定義:ストローク)
つまり「球を打つ」プレーヤーの意思とその意思で動く「クラブの前方への動き」が
「ストローク」であることを意味します。

1つ目のルーリングは、
あるプレーヤーが8番ホールのティーショット前に練習スイングをしたら
ティーアップしていた球に当たってしまったという事例です。

当然、プレーヤーは打つ意思がなかったのでストロークとしてカウントされず、
無罰で1打目としてティーショットを打つことになりました。

練習スイングとは球を打つための動きではなく、ストロークの準備のための行動なので、
その間に偶然にクラブで球を当てたとしてもストロークとカウントしません。
(定義:ストローク)

しかし、これがフェアウェーやバンカーにあるインプレーの球だった場合、
ストロークとしてカウントされないものの、球を動かした1罰打が課され、
その球をリプレースしなければなりませんので素振りをするときは注意が必要です。
(規則9.4b)

もう1つのルーリングは、
あるプレーヤーが14番ホールのティーショットを打つ際に、ダウンスイングで身体がふらついたため、
スイングを止めようとしたのですが、止まらずにクラブヘッドが球に当たってしまい
100ヤード先のフェアウェー手前のラフに止まったという事例です。

規則では、プレーヤーがダウンスイングの間に球を打たないと決め、
クラブが球に当たる前に止めたり、止めることができない場合に
意図的に空振りをすることによって打つことを避ければ
ストロークを行ったことにはなりません。(定義:ストローク)

しかし、避けようとしても結果的にクラブが球に当たった場合はストロークとしてカウントします。
そうでないと、悪いショットを打つ度に「ダウンスイングで打たないと決めたけど
クラブが球に当たってしまった」とプレーヤーが言えばやり直しができてしまい、
規則が悪用され兼ねないからです。

どちらのルーリングもクラブが球に当たっているのに、
一方は、球は偶然に動かされたとみなされ、もう一方は打ったとみなされる。
不可解に思われるかも知れませんが、
ストロークとは球を打つために行われるクラブの前方への動きです。
これは打つつもりで空振りとなった場合も含まれるので、球を打ったかは関係ありません。

ストロークの定義を理解することは、次が何打目でどこからプレーすれば良いのかが明確になりますので、
覚えて頂けるとご自身のプレーに役立つと思います。

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