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2024.05.10

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

倒れていたOB杭

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん
3月に開催されたVポイント×ENEOSゴルフトーナメントで実際に起きたルーリングです。

あるプレーヤーの球は、17番ホール、パー3のグリーン奥のテレビ塔の近くに止まりました。

そこはコースを定めるOB杭の近くでもあり、プレーヤーは自分の球が
インバウンズなのかアウトオブバウンズなのかを定めるために立っていたOB杭から
その先のOB杭を地表レベルで結んだ線の確認をしました。

そのとき、プレーヤーは球をアウトオブバウンズと判断したのですが、
テレビ塔の後ろ半分がアウトオブバウンズで
前半分がインバウンズであることをおかしいと思いました。

そこでテレビ塔の近くまで歩いていくと倒れていたOB杭につまずき、
その杭が立っていたであろう穴が目に入りました。

このOB杭が穴のある箇所に立っている状態ならば、球はインバウンズになると思い、
プレーヤーはレフェリーを呼び裁定を委ねました。

このような場合、
倒れた杭を元に戻しアウトオブバウンズの境界線を
元どおりに復活させるべきです。(2016裁定集33-2a/19)

ただし、先行組のプレーヤーのうち1人でも
境界杭が1本除去されている事実を無視してプレーした人があることを委員会が知った場合、
委員会はその競技の残りについても
OB杭が抜かれた境界線のままラウンドを終えるべきです。

このケースでは、倒れたOB杭を無視してプレーした選手はいなかったので、
倒れていた杭を元に戻し、そのプレーヤーの球をインバウンズと裁定しました。

競技を行う上で、コースを定める境界線を明確にすることは、委員会の重要事項です。
何故ならコース区域の取り扱いがまちまちであるために
競技の結果に重大な影響を与えるようであれば、
そのラウンドを取り消して再プレーさせなくてはならないからです。
(2016-17ゴルフ規則裁定集33-2a/19)

そうでない場合、そのラウンドはプレー通りそのまま認められますが、
このような問題が起きないよう注意深く確認しなければなりません。

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