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2025.05.28

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

ダウンスイングでアイアンのシャフトが折れる

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

米ツアー、3月に開催されたブルーベイLPGAは竹田麗央選手の優勝で嬉しいニュースが日本まで届きました。

大会初日の4番ホール、パー3で馬場咲希選手に珍しいハプニングが起こりました。

彼女はティーショットのためのダウンスイングに入ったところ、
なんと5番アイアンのシャフトが真っ二つに折れてしまいました。

折れたクラブによって球は動かされることなく、馬場選手はスイングを止めて唖然としていました。

要請された競技委員から1打目はストロークとしてカウントしないと裁定され、
1番手大きなクラブに持ち替えて打ち直したそうです。

定義のストロークとは「球を打つために行われるクラブの前方への動き」です。

つまり、ダウンスイングに入った時点でストロークは開始され、
その時点でクラブヘッドがシャフトから外れようが、
シャフトが真っ二つに折れようが、球を打ったかどうかに関わらず、
スイングを続けた場合はストロークとしてカウントされます。

しかし、馬場選手の裁定はノーカウントだったので、ダウンスイングの間に球を打たないことを決めて、
そのクラブヘッドを意図的に止めようとして打つことを避けたと考えられます。

この場合はストロークとしてカウントされません。(定義:ストローク)

オフィシャルガイドの詳説には、ストロークとしてカウントされない例として、
「ダウンスイングの途中でプレーヤーのクラブヘッドがシャフトから外れた。
そのプレーヤーは球に届く前にダウンスイングを止めたが、
そのクラブヘッドが落下し、その球に当たって動かした。」とあります。(詳説:ストローク/1)

興味深いことに、もし、このようなことがホールのプレー中に起きた場合、
ストロークとしてカウントされないものの、
規則9.4に基づき、インプレーの球を動かしたことによる1罰打は免れません。

そして、その動かされた球を元の位置にリプレースしなければなりません。

しかし、馬場選手はホールをスタートするためのティーイングエリアでの出来事でしたので、
例えクラブから外れたヘッドが球に当たったとしても罰はありません。

これは、ルールザワールドの振り返りで3月15日のティーイングエリアにてご参照ください。

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