お問い合わせ

ウミトソラノシルス

2024.06.17

Green Jacket 楽天GORA presents タケ小山のルールザワールド

障がいを持つプレーヤーのためのゴルフ規則の修正

解説:(JLPGA競技委員)阿蘇紀子さん、中崎典子さん

2023年のゴルフ規則改定のひとつに
規則25の「障がいを持つプレーヤーのためのゴルフ規則の修正」があります。

この規則は、2019年に初めてゴルフ規則に掲載されたのですが、
そのときはオフィシャルガイドの巻末にありました。
それが2023年には、新たに規則25としてジェネラルルールに加わりました。
規則25になったということは、競技面で大きな意味を持ちます。

それは障がいのあるプレーヤーと一般のプレーヤーが、
または異なるタイプの障がいを持つプレーヤー同士が、
特定の規則を修正しながらフェアにプレーすることが可能となるからです。

例えば、規則25.2は「盲目のプレーヤーのための修正」を扱っていますが、
キャディーとは別に1人だけ補助員からの支援を受けることができます。
これはスタンスを取ったり、ストロークを行う前に目標を定める為の支援ですが、
ストローク中でもプレーの線の後方に立つことができます。

また球がバンカーにあるとき、ストロークを行う前に球の直前や直後の区域、
またバックスイングをするときにクラブが砂に触れても罰はありません。
そして球のドロップ、プレース、リプレースについてもプレーヤー本人でなく、
他の人にこれらの処置をしてもらうことを認めています。

また規則25.4は、「移動補助器具を使用するプレーヤーのための修正」についてですが、
これは車椅子や松葉杖やステッキなどを使用しているプレーヤーに適用します。

例えば、定義「リプレース」の修正には、
本来、リプレースとは手で球を地面に接地させないといけませんが、
松葉杖でプレーするプレーヤーは、手以外にクラブなど他の用具を使ってリプレースすることができます。

また車椅子を使うプレーヤーに対しては、
球がレッドペナルティーエリアにあったり、アンプレヤブルとみなしたときにラテラル救済を受ける場合、
本来なら基点から2クラブレングスの救済エリアが、4クラブレングスに拡大されます。

規則25には、他にも義手や義足のプレーヤーや知的障がいをもつプレーヤーも含まれ、
その障がいに応じて規則の修正がなされています。

今後、障がいのあるゴルファーも当たり前にプレーを楽しんで頂けるよう、
規則の普及だけでなく、プレーできる環境作りも大切だと思いました。
より多くのゴルフ場が障がい者ゴルフを理解し、受け入れられる体制ができれば良いなと思います。

topへもどる